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39   ひと時のまどろみ        

5月27日(木) 00:00

◆モスクワからの「世界卓球」中継につられて、夜更かしが続いている。卓球は、昔よくやったものだから(と、言ってもピンポン遊びと言ったほうがいいものだが)、つい最後まで見てしまっている。そのしっぺ返しは、日中の"眠気"となって、現れてきてしまう。

◆この季節の眠気は、テレビや年のせいばかりではないのだろう。気候が、温かく、暑くなると、眠気は加速するものらしい。夏目漱石は『草枕』の中で書いている。「春は眠くなる。猫は鼠を捕る事を忘れ、人間は借金のある事を忘れる」。現代はビルや車はエアコンで調整されているとはいえ、眠気を誘う暖かさというのもあるようだ。

◆寒さから暑さへの変わり目で、体調の変化をきたしやすいところから、だるくなり、眠たくなるとの説もある。睡眠中には一種の脳の栄養補給作業が行われているともいう。「エネルギー消費の観点からすれば、睡眠は『休み』ではない」(養老孟司著『唯脳論』)そうだ。ぐっすり眠れた後は、何かエネルギーを補給した気分になるのは、誰しも実感できるところだ。

◆世界卓球の後、6月にはサッカーのワールドカップが待っている。日本代表の1次リーグは、対カメルーンが午後11時、対オランダが午後8時半、そして対デンマークは午前3時半キックオフと、眠りには厳しい日本時間が続く。日中の眠気とどう折り合って、テレビ観戦しようか?

◆せめて休みの日ぐらいは、「世の中の重荷おろして昼寝哉(かな)=子規」とか「春眠をむさぼりて悔なかりけり=万太郎」といきたいものだ。ひと時のまどろみは、時間に追われる日々には、何よりのぜいたくだろう。そろそろ道端や公園の木陰が恋しい季節でもある。