4月15日(木) 00:00
◆入社式や役所の辞令交付などを終え、新社会人たちは研修の真っ最中だろうか。このところ街でもよく.濃い目のスーツ姿の若い男女を見かける。フレッシュな若者達の姿は、街に、職場に、新しい風を運んでくれるようだ。
◆この春の新入社員のタイプが発表された。名づけて「ETC型」。厳しい就職戦線をくぐり抜けてきた今春の新入社員は、携帯などIT活用にも長けている。情報交換も積極的、時間の使い方も効率的でスマート。よって性急に関係を築こうとすると直前まで心の“バー”が開かないので、スピードの出し過ぎにご用心、というわけである。
◆日本生産性本部の「職業のあり方研究会」が、命名した。新入社員のタイプのネーミングは、かつては現代コミュニケーションセンターが発表していたもので、昭和48年度の「パンダ型」(おとなしく可愛いが、人になつかず世話が大変)が最初だそうだ。以来、主なところを見ると、52年度「人工芝型」(見た目きれいで根が生えず、夜のネオンでよみがえる)、61年度「日替わり定食型」、63年度「養殖ハマチ型」など、など。
◆平成に入ると元年度「液晶テレビ型」から11年度の「形態安定シャツ型」、17年度「発光ダイオード型」、20年度「カーリング型」、そして昨年の「エコバッグ型」へと続いた。時代の空気と新入社員の特徴をうまくとらえた命名には、思わずニヤッとするものもある。が、どうも大人の側が型に当てはめて、「今年の新人はこうだ」とイメージを持つことで安心したい面があるのではないだろうか。
◆今春の「ETC型」新入社員には、効率性を重視するあまり、人との直接的な対話がなくなるのが心配といい、会社や上司は、直前まで心のバーが開かない彼ら彼女らには、ゆとりを持って接し、長く活躍できるように育ててほしい、と戒めている。さて、命名された新入社員の皆さん、「一人ひとり個性があるのに、ひと括りに型にはめられて」と、憤るのもいいのではないだろうか。大人社会は、またそういう若者の個性あるエネルギーを待っている。