TOP > 立石おじさん おかやまの昔話 > 【第2話】 もも太郎
なんと昔があったそうな。
あるところに、おじいさんとおばあさんがおったそうな。おじいさんは、山に柴刈りに、おばあさんは、洗濯に行ったそうな。、おばあさんが、川で洗濯しとると、川上から、大きな桃が、「ドンブリ カッシリ スッパイポンドンブリ カッシリ スッパイポン」と流れてきたそうな。おばあさんが、尺で引き寄せて食うてみたところ、うまかったもんじゃから、「もう一つ流れえ、おじいさんにやろう。もう一つ流れえ、おじいさんにやろう。」いうたら、また、川上から大きな桃が、ドンブリ カッシリ スッパイポン ドンブリ カッシリ スッパイポンと流れてきたそうな。おばあさんは、その桃を拾うて帰って、おじいさんのために持って帰って戸棚の中にしもうといたそうな。そうしたら、夕方になって、おじいさんが帰ってきたもんだから、「おじいさん、おじいさん、今日、川で洗濯しょうたらな、大きな桃が流れてきて、拾うて戸棚野中へしもうとる。出してよばれんさい」「そうか、ほんならよばりょうか」おじいさんが戸棚の戸をあきょうとしたそうな。ところが、かとうてあかん。なんぼ引っ張っても、押しても、引っ張ってもあかんもんじゃから、マサカリを持ってきて戸棚を壊したそうな。そうしたら、戸棚の中で桃が二つに割れて、桃の中から桃太郎生まれとったそうな。「おばあさん、おばあさん、桃の中から男の子が生まれとるぞ。家には、子どもがおらんから家の子にしょうじゃないか」「そうかな、そりゃええ、家には子どもがおらんから家の子にしよう。桃から生まれたけえ、桃太郎という名前にしょう」と言うことで、おじいさんと、おばあさんは、その子に桃太郎とういう名前を付けて、可愛がって育てたそうな。桃太郎は、一杯ごはんを食べりゃあ、一杯ごはんを食べるだけ大きゅうなり、二杯ごはんを食べりゃあ、二杯ごはんを食べただけ大きゅうなって、ぐんぐん、ぐんぐん、ぐんぐん大きゅうなってあっという間に近所の大きな子どもくらいになってしもうた。そうしたら、近所の子どもが「桃太郎さん、山に木を堀に行きましょうや」そうしたら、桃太郎は、「ああ、木を掘りに行ってもええけどな、今日は、わらじを作らんといけんから、いっといてくれ」「そうか、ほんなら、わらじが出来たら、あした行こうで」みんなは、木を掘りに行ったそうな。次の日、「桃太郎さん、わらじは出来たか。今日行きましょうや」「うん、今日は、わらじのヒゲをむしらんといけんからいけん」そう言うて行かんそうな。次の日には、「荷物を背負う背なあてを作らんといけん」それから次の日には、「縄をなわんといけん」「カマを研がんといけん」「マサカリを研がんといけん」いろいろ用事を作って、なかなか行かんそうな。「桃太郎さん、まだ道具ごしらえはできんか。ぼつぼつ行こうじゃねえか」「ああ、やっと道具ごしらえが出来たから行こうか」桃太郎は、カマやマサカリを背中に背負うてみんなと一緒に山へ行ったそうな。山に着くと、みんな木を掘り出す。ところが、桃太郎は、「ああ、久しぶりに山に来たんじゃ、ちょっと一休みじゃ」そう言ったかと思ったら、切り株に腰をかけて、休んでおったそうな。今日のようにええ天気で、あまりにも気持ちがええもんだからそのうちに桃太郎は、「ゴォーゴォー、ゴォーゴォー」大きなイビキをかいて寝だしたそうな。「桃太郎さん、ぼつぼつ起きにゃあ日が暮れるぞ」友達に言われて桃太郎は、「あ~よ~寝た。ありゃりゃあ おてんとうさんが西の山へもう隠くりょうる帰らなゃいけん。みんな荷ごしらえはできたかあ」「もうわしらは、とうに荷ごしらえ出来た」「「そうか、ほんなら、わしもこれから荷ごしらえをせんといけん」言ったかと思ったら近くにある一抱えも二抱えもある大きな木の根元に行ってション便をじゃーとしたんじゃなあ。ション便をするとなあ、土が柔らこうなろう、そうしたらその大きな木を根元から引き抜いて、家に担たいで帰ってきたそうな。「おばあさん、木を取ってきたぞ。どこにおこうかな」「木を取って帰ったなら、木は、木小屋に置け」「木小屋に置いたら木小屋が壊れる」「だったら、門に置け、」「門に置いたら、門端がくずれる」「それじゃったら、裏の山に立て掛けておけ」「裏の山に立て掛けたら山がくずれる」「そねえもんはいらんから、前の川にすてとけえ」そう言われたもんだから桃太郎は、その大きな木を前の川に投げ捨てたそうな。そうしたら、ドスーンという大きな音がして、じいは、じっくり。ばあは、ばっくりしたそうな。その音が遠くまで響いていってお城のお殿様に届いたそうな。それを聞いたお殿様が「今の大きな音は、何の音か調べてこい」家来に命令して、家来が調べたところが、桃太郎という力の強い子どもがおって、大きな木を投げ捨てた音じゃとわかったもんじゃから、このことを報告したら「そねえに力の強い子どもがおるんじゃったら、近頃鬼が島から鬼が出てきて悪いことをするけえ、鬼が島へ鬼退治に行かせえ」そういう命令が出たそうな。桃太郎はおじいさんとおばあさんに、そのことを話して弁当に、きび団子を作ってもろうてそうして、袋に入れたきび団子を腰につけて鬼退治に出かけていったそうな。歩いていくと向こうからコロコロコロー、コロコロコロー、どんぐりが転がってきたそうな。「桃太郎さん、桃太郎さん、どちらにおいでですりゃあ」「鬼が島に鬼退治に行く」「お腰のものは、なんですりゃあ」「これか、これは、日本一のきび団子じゃ」「一つつかあさい。お供をします。」「一つはやらん。半分やるから供をせえ」半分やってドングリは、コロコロコロー、コロコロコローとついて行ったそうな。また、行くと、向こうからブーンブン、ブーンブン、ハチが飛んできたそうな。「桃太郎さん、桃太郎さん。どこへお出でですりゃあ」「鬼が島へ鬼退治に行く」「お腰のものは、なんですりゃあ」「日本一のきび団子じゃ」「一つつかあさい。お供をします」「一つはやらん。半分やるから供をせえ」ハチにも半分やって、そうして、ブーンブンブーンブンと供をしていったそうな。また行くと向こうからペッタンコ、ペッタリコ、ペッタンコ、ペッタリコ。牛の糞がやって来たそうな。同じように半分やってまたついて行った。またしばらく行くと、向こうから、コッテンコ、コッテンコ、コッテンコ、コッテンコ壊れたつきうすがやって来たそうな。同じように半分やって、そうして桃太郎の供をして行ったそうな。またまた行くと、向こうからゾロゾロゾロ、ゾロゾロゾロ腐れた縄がやって来たそうな。同じように半分やって腐れた縄も供をして行ったそうな。コロコロコロー、ブーンブン、ペッタンコ、ペッタリコ、コッテンコ、コッテンコ、ゾロゾロゾロ、ゾロゾロゾロ、コロコロコロー、ブーンブン、ペッタンコ、ペッタリコ、コッテンコ、コッテンコ、ゾロゾロゾロ、ゾロゾロゾロ・・・。みんな桃太郎について鬼が島に着いたそうな。鬼が島に着いてみるとちょうど、鬼の館には、鬼が留守じゃったそうな。「ちょうど今鬼が留守じゃ、今のうちに隠れてとこー」ということでドングリは、囲炉裏の中へ隠れるし、それからハチは、水がめのところに隠れる。牛の糞は玄関にベターと横たわってるし、その上に、腐れ縄に抱かれたつきうすが隠れとったそうな。しばらくすると、鬼が「あ~寒い寒い、きょうは寒い寒い」と帰って来て、すぐに囲炉裏端に行って、火をボンボン燃やしだした。そうしたら、ドングリがはしれてパッーと熱灰を鬼にかけたもんだから「やれ~熱い」鬼はすぐに、水がめのところにいって顔を洗おうとしたら額ぐちにハチがブーンと刺したから「やれ~痛い」玄関から飛び出したらツーンとすべってベターンと転んだ。その時、腐れ縄が切れて上からうすがドシーンと落ちて、鬼はペチャンコになってしもうたそうな。鬼を退治した桃太郎は、ようけいこと宝物をもって帰って、おじいさんとおばあさんと一生安気に暮らしたんじゃって。
昔こっぷり、とびのくそ ピンロロー、ピンロロー
| 最終更新日: | 2010年5月28日(金) 10:12 | 更新者: |
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