明治詩壇の巨匠薄田泣菫宛の手紙などの内容をまとめた書簡集が、25日、発刊されました。調査研究にあたった大学教授などが、説明会を開きました。
説明会には、近現代の日本文学研究の第一人者として知られる関西大学の浦西和彦名誉教授など書簡の調査研究を担当したプロジェクトメンバーが顔をそろえました。倉敷市連島町出身の薄田泣菫は、明治期を代表する浪漫派の詩人です。与謝野晶子や島崎藤村、北原白秋など多くの文筆家と交友があり、倉敷市の薄田泣菫文庫は、およそ1,700通の書簡を所蔵しています。今回の書簡集には、泣菫の親族などから寄贈された手紙や原稿など187通の書簡について平成21年9月から調査研究した成果が纏められています。作家30人が寄せた封書やハガキの中には、与謝野寛(鉄幹)が、雑誌「明星」を発刊するにあたって寄稿を求めたものもあります。「薄田泣菫宛書簡集詩歌人篇」は、「作家篇」に次いで2冊目で今月25日から販売されています。