倉敷市が3市合併50周年を記念して開催した絵画・デザインのコンクールで、優秀作品の表彰式が17日倉敷市立美術館で行われました。受賞者は今回限りという珍しい場所でのコンサートにも招待されました。どんな演奏会になったのでしょうか。
この日の表彰は、3つのコンクールでそれぞれ優秀作品に選ばれた24人を対象に行われ、伊東香織倉敷市長から表彰状と記念品が贈られました。このうち、倉敷市都市景観絵画展は、「日本遺産のある風景」をテーマに市内の小中学生から188点の応募があり、2つの作品が市長賞に輝きました。そして、公用車デザインコンクールで市長賞に選ばれた、くらしき作陽大学の藤本侑子さんは採用されたデザインの車の前で表彰されました。今回受賞者とその家族は、表彰されただけでなく、倉敷市立美術館のある場所に招待されました。それが屋上です。市立美術館はもともと1960年に市の庁舎として建てられました。世界的に有名な建築家丹下健三が設計したことで知られています。当時は屋上が開放されていて、その真ん中には、ステージや客席が備えられたスペースが作られていました。しかし、安全面などの問題からこれまで公に使われることは一度もありませんでした。そこで倉敷市は、合併50周年を記念して幻となった屋上のステージにスポットを当て、節目を飾るコンクールの受賞者とともにこれまでの歴史に思いを馳せようと、コンサートを企画したそうです。披露された演目は、くらしき作陽大学の学生とOB・OGによる金管五重奏です。冬の屋上はさすがに寒かったようですが、音の響きがよく、開放感たっぷりのコンサートは、おおむね好評でした。