豪雨災害から5か月、倉敷市真備町では被災した個人経営の店が次々と営業を再開しています。
鉄板で焼かれたナポリタンなど昔ながらの味が人気のカフェ・フェリーチェです。真備町有井の新たな店舗で今日、7日の大安に営業を再開させました。18年前、真備町に店舗を構えた店主の三浦了さんは7月の豪雨災害で36年愛用していた包丁など調理器具はすべて水没しました。三浦さんは、年齢や経済的な理由から廃業を考えたといいます。そして、オープンと同時に店内は待ちわびた客で満席に。訪れた客は昔から変わらない味に喜びを感じていました。村上さんは店内の賑わいぶりを見て思わず笑顔に。
一方、真備町川辺の美容院ヘアーメイク・ワンズも今日、営業を再開させ、5か月ぶりの常連客との話に花を咲かせていました。豪雨災害で送迎をしていた福祉車両も水没しましたが、店長の杉原久美子さんは、助成金を使って新たに購入しました。被災前と変わらず送迎サービスを続けることで仮設住宅で暮らす人たちにも戻ってきてほしいと考えています。杉原さんは不安はあったものの営業再開に踏み切ったといいます。このほか、倉敷市真備町川辺の老舗洋服店・川中屋でも寒くなる季節を前に冬物や布団などを取り揃えて営業を再開させています。
真備町の個人経営店が次々と営業再開を踏み切る背景には地元住民の待ち望む声と、店を再開することで一人でも多くの人に真備町に戻ってきてほしいという地域の強い絆がありました。