総社市の神在地区は去年の7月豪雨を教訓に河川の決壊を想定した防災訓練を行いました。
訓練開始を伝える放送設備は、総社市内の各地区が自由に使える交付金を活用し今年3月末までに神在地区全体に整備が終わりました。
総社市の神在地区は去年の7月豪雨で浸水被害とアルミ工場の爆発被害を受けた下原を含む上原、富原など7地区で構成される小学校区です。
地区全体での防災訓練は初めての試みで、住民の防災意識向上を目指して設置された放送設備の使用や災害時の連絡、情報伝達、避難などを実際に行いました。
住民は、放送を聞いて指定された避難場所へお互いに声掛けをしながら避難をしました。
中には非常用持ち出し袋を持って避難する人もいました。
訓練開始から40分、神在地区の707世帯のうち45%にあたる323世帯、住民1914人のうち26%にあたる510人が避難を終了させました。
神在地区では今後、避難に支援が必要な人をどのように安全に移動させるか訓練を繰り返し、災害時の避難などに役立て住民の逃げ遅れがないよう備えていきます。
神在地区での訓練に合わせ、下原地区でも独自に防災訓練を行いました。
地区住民108人が参加し、災害時の避難経路ごとに3つの班に分かれ、図上訓練を行いました。
去年7月の豪雨災害以降、下原地区では避難経路の一部が「土砂崩れ危険区域」に指定されています。
班ごとに、避難経路の危険だと思われる箇所を洗い出し、経路の見直しについて話し合いました。
続いて、実際に避難経路を歩いて周りました。
去年の豪雨災害発生時には下原地区は最大で1メートル50センチの高さまで浸水しました。
浸水時は道と、側溝や田んぼとの境界が分からずに転落してしまう事故もあったそうです。
参加者は避難経路を隈なく歩き、災害時に注意が必要な箇所を確認していました。
梅雨前線の影響で、岡山県内はあす以降も不安定な天気が続きます。
参加者は万が一に備え、地区内での連携を深めていました。