倉敷市は、過去最大規模となる新年度当初予算案を発表しました。
4月に市長選挙を控えているため骨格編成ですが、公共施設の再編整備など大型事業が続くことから去年よりも予算規模が大きくなっています。
きょう(7日)の記者会見で伊東香織市長が概要を説明しました。
一般会計の総額は2039億3900万円あまりで、前の年に比べて17億円、率にして0・8%増えています。
歳出のうち、公共施設の整備に関する経費が大きくなっています。
ごみ処理施設の西部清掃工場と水島エコワークスを統合した倉敷西部クリーンセンターの整備費は総額221億円で、新年度は87億9700万円を充てます。
今年12月に試運転を行い、来年4月に竣工予定です。
水島緑地福田公園に建設する屋内プールは総工費65億円で、2026年度末の完成を目指しています。
新年度は工事に係る経費として25億7900万円を計上します。
水島地区の公民館、児童館、図書館を複合化した施設の整備も本格的に動き出します。
市は児童館のグラウンドに整備する方針を示していて、新年度は具体的な施設の機能をまとめた基本計画の策定に着手。
1400万円を予算計上します。
児島地区では、2028年度までに児島公園へ移転する市立短期大学などの複合施設を整備します。
2024年度は事業者を選ぶ経費に3400万円を充てます。
このほか、中央図書館や倉敷労働会館など6つの施設を一つにまとめた施設を市役所の隣に整備する費用として、2028年度までに総額80億6900万円を予算化する債務負担行為を盛り込みます。
なお、大型事業の予算計上だけでなく、人件費や物価高騰なども予算額の増加要因となっています。
また、定額減税や企業の収益減少などで市税収入が前の年から27億円減る見込みです。
そのため、財政調整基金から22億円取り崩し、歳入の不足分を補います。
骨格予算での財政調整基金取り崩しは20年ぶりのことです。
新年度予算案は、今月14日開会の定例市議会に提案されます。