大原美術館の新しい施設「児島虎次郎記念館」が来月のオープンを前に報道関係者に向けて公開されました。
来月3日に開館する児島虎次郎記念館です。
大原美術館の所蔵品の収集に貢献した洋画家・児島虎次郎の作品200点と、虎次郎が集めた古代エジプトや西アジアの美術品約1300点が収蔵されています。
建物は、倉敷市の重要文化財である旧中国銀行を活用した2階建てで3つの展示室を設け、約100年前に作られた空間を活かした展示を行います。
第1展示室には、虎次郎が集めた39のコレクションが展示されています。
青色が特徴的な古代エジプトの陶器などは、1923年に倉敷市で開かれた古代エジプトやトルコの古陶器の展覧会に並んだものです。
開催と同時期に作られた空間で、当時の人々の感動や発見を追体験することができます。
また、第2、第3展示室には、虎次郎の代表作「初秋」などの絵画15点が並ぶほか、れんがの壁を活かしたレクチャールームはワークショップなどに活用されます。
以前、倉敷アイビースクエアにあった児島虎次郎記念館は、施設や展示設備の老朽化などを理由に2017年12月に閉館し、現在の場所に移転を進めてきました。
当初、2022年4月の開館を予定していましたが、新型コロナの影響で資金調達が難航し施設の整備が遅れ、来月、3年越しにグランドオープンを迎えることとなりました。
また、企業が自治体の地方創生につながる事業に寄付する「企業版ふるさと納税」で、児島虎次郎記念館の整備支援として倉敷市に集まった寄付金の贈呈式が行われました。
東京や大阪を中心に、全国69の企業から2億2785万円が集まり、市からの補助金1000万円とともに、伊東 香織市長から大原芸術財団の大原 あかね代表理事に贈呈書が手渡されました。
児島虎次郎記念館は、4月3日(木)午前10時にグランドオープンします。




