高梁市(旧成羽町)出身の画家児島虎次郎が、留学先のヨーロッパ各地やエジプトなどで撮影した貴重な写真を展示した展覧会「没後90年記念児島虎次郎もうひとつの眼」が、高梁市の成羽美術館で開かれています。
日本の近代洋画の黎明期に先駆けとして活躍した児島虎次郎。
カメラを通した“もうひとつの眼”によって100年前のフランスやベルギーの風景、交流のあった人々を捉えています。
お気に入りのカメラでシャッターを切ったおよそ100枚の写真。
その中には、モデルを務めた女性の写真も残っていて絵画作品と一緒に楽しむことが出来ます。
虎次郎、2回目のヨーロッパ留学の写真です。
大原美術館のコレクション第一号となったアマン=ジャンの「髪」や印象派の巨匠クロード・モネの「睡蓮」はこの時購入しました。
この2人の画家が、リラックスした表情で写真に納まっています。
そこには、虎次郎との交流の様子を垣間見ることが出来ます。
また、47歳で亡くなるまで過ごした倉敷市酒津で撮影した家族や友人たちの写真も紹介されていて1世紀の年月を経た今、日本の近代洋画研究の貴重な資料としても期待されています。
この展覧会は、8月23日まで高梁市の成羽美術館で開かれています。
今月7日には、近代美術史や美術館研究などで知られる倉敷芸術科学大学の松岡智子教授による講演会が開かれ、美術ファンが耳を傾けました。
虎次郎の生涯を、画家と絵画の収集者、さらに、文化功労者としての3つの視点から功績を紹介しました。
倉敷ケーブルテレビでは、この講演会を収録しており、来月7月に放送します。
どうぞご覧ください。