倉敷市真備町にある二万大塚古墳の世界を堪能できる展示会が倉敷考古館で開かれています。
二万大塚古墳は6世紀中ごろに造られたとされていて全長38メートルの横穴式石室をもつ前方後円墳です。
こちらの出土品を展示している倉敷考古館では、新型コロナの感染対策として入館者を一度に10人までと制限を設け、検温を徹底しています。
会場には、二万大塚古墳を中心に300点あまりの出土品が展示されています。
今回の展示会は岡山大学と結んだ学術連携協定の記念と真備地区の復興を文化面から応援したいという目的で開かれました。
二万大塚古墳は1999年から2004年まで岡山大学が調査し、一度も掘り荒らされていない未盗掘の古墳であることがわかっています。
そのため綺麗な状態で出土した埴輪や鏡、装飾品などを間近に見ることができます。
こちらは全国的に見ても極めて珍しいばねの力を利用するハサミです。
このように鉄鏃や馬具はサイズが大きく華やかなことから、埋葬されたのは当時の地域における豪族の頂点に近いところに位置する人物と推定されます。
このほか備前焼のルーツである「須恵器」も数多く、同じ真備町の箭田大塚古墳の出土品も一緒に楽しめる展示会となっています。
【インタビュー】
・倉敷考古館 伴祐子 学芸員
【本文続き】展示会「二万大塚古墳の世界―真備、下道の大豪族―」は8月2日(日)まで開かれています。♯