国の重要文化財で倉敷美観地区最古の町屋建築井上家住宅で保存修理工事の現地見学会が開かれました。
倉敷市本町にある井上家住宅は、江戸時代の享保6年(1721)に建築され来年で300年を迎える国の重要文化財です。
倉敷美観地区周辺で最も古い町屋で、建物の構造は、倉敷の町屋の原形ともいえます。
保存修理工事は平成24年から進められています。
今回、主屋や三階蔵の調査で建物の礎石の下を石で固めながら、地盤の弱い敷地に何層にも分けて盛土をしたことが分かり、建築当時に念入りな基礎工事が行われていたことが明らかになりました。
参加者たちは、担当者からの説明に熱心に耳を傾け、倉敷美観地区で最古の町屋づくりを興味深く見入っていました。
井上家住宅は、棟上げ以降増改築を繰り返していて、保存修理工事では、江戸末期の天保年間頃の建物の姿に復元する方針で工事を進めることになっています。
井上家住宅の保存修理工事の完了は、令和4年6月の予定です。