倉敷中央病院の助産師が院内の歯科技工士と協力し、「かわいらしさ」をテーマにした性教育用の子宮や卵巣の模型を製作しました。
子宮・卵巣模型の「DOUNATTON」です。
膣口のある外陰部から子宮、卵巣までを丸みを帯びたやわらかいフォルムで表現し、卵管の先は花びらのようにデフォルメしています。
台座の下の引き出しには、羊水に浮かぶ胎児やプラスチック棒に取り付けた精子や卵子のモデルなどの付属品を入れ、妊娠から出産までを模型を使いながら説明できるようにしました。
開発したのは、中央病院で助産師として働く高田鼓さんです。
高田さんは、院内や学校で中高生に性教育を行っていますが、市販の模型だとリアルすぎることから今回の模型を発案。
4人の歯科技工士が協力し、入れ歯などの義歯作りの技術を生かしてシリコンで型を取り、入れ歯の材料であるレジンでつくりました。
ものづくりの経験にしてもらおうとメインで制作したのは、中央病院に勤めて1年目の技工士です。
この模型は、院内で実際に患者さんへの説明などに使っていて、産婦人科医や助産師からは好評の声があがっています。
性教育だけではなく、婦人科系の病気や産後の退院指導などにも利用でき、今後も活躍の場が広がりそうです。
倉敷中央病院によると、小学校や医療機関から問い合わせがきているそうで、増産に向けて準備をすすめています。