倉敷市にある全国最大級の「墳丘墓」楯築遺跡の保存整備について議論を深めるフォーラムが、倉敷市を会場に初めて開かれました。
倉敷市矢部にある楯築遺跡は弥生時代の「墳丘墓」として全国最大級の大きさを誇ります。
敷地内の給水塔を撤去することが決まり、周辺整備への機運が高まってきています。
倉敷市で初めて開かれたフォーラムは、楯築遺跡の歴史的役割や未来への活用策をテーマに論議され、岡山県内を中心におよそ180人が参加しました。
SNSを通じて古墳の情報を発信している岡山市の中学1年生「古墳めぐりすとはにおくん」こと坂東郁仁さんが、造山吉備などの吉備の古墳や出土品の魅力を紹介し、吉備の古墳の活性化に向けて魅力を発信していくことが必要と話しました。
楯築遺跡に関する取り組みの報告も行われました。
弥生時代後期に作られた「特殊器台」を復刻するプロジェクトでは、楯築遺跡から出土した特殊器台を作る工程について話があったほか、楯築を舞台にしたデジタル紙芝居の披露、古代の魅力を伝えるための衣装制作やイベントの実施報告や、今後、古代衣装ツアーを計画していることなどが発表されました。
また、倉敷市の伊東香織市長、岡山市の大森雅夫市長などが加わってのパネルディスカッションも繰り広げられました。
吉備の歴史を未来につなげることをテーマに、古墳や遺跡を巡るツアーや体験イベントの活用などの意見が挙がり、倉敷市の伊東香織市長は観光資源として活用していきたいと話しました。
フォーラムを主催した楯築ルネッサンス協議会は、去年7月に発足し、楯築遺跡を中心に地域活性化を進め、吉備文化を次世代に伝えていくことを目的に活動を進めています。
あわせて、きょう26日には楯築墳丘墓・造山古墳などを巡る古代吉備歴史ウォークも実施されました。