総社市文化財保護審議会はこうもり塚古墳の出土品を市の指定重要文化財にするよう答申しました。
総社市文化財保護審議会の剣持信生会長と正岡睦夫副会長が市役所を訪れ片岡聡一市長に答申書を渡しました。
市の指定重要文化財として答申されたのはこうもり塚古墳の出土品353点です。
こうもり塚古墳は総社市にある墳長約96メートルの前方後円墳で6世紀後半に造られた古墳としては中四国で最大の規模を誇っています。
昭和42年と53年、そして令和3年、4年と数回にわたって発掘調査が行われ、墳丘の特徴や出土品から歴史的価値が高いことが分かりました。
出土品は武器や馬具、土器などが主で貴重な装飾があったことから埋葬者の政治的地位や大和政権を含む他の地域との交流関係を推測できる史料であることが評価されました。
また、多量の土器類の出土からは古墳が築造された時期に須恵器や鉄の生産が盛んだったこと、吉備で手工業が繁栄したことなどが伺え当時の経済的な活動を示す貴重な史料になります。
答申をうけた出土品は市長の採択ののち指定されます。
指定されると総社市の指定重要文化財は43件になります。