倉敷美観地区にある新溪園では日本の伝統技術を使った神具=三宝のワークショップが開かれました。
三宝とは神仏へのお供え物を乗せる台のことで、木の板にスリットを入れて曲げる日本遺産認定の技=挽曲げと呼ばれる技術が使われています。
ワークショップではその挽曲げを体験しようと県内外から50人が参加しました。
講師には三宝発祥の地・奈良県下市町にある吉谷木工所で神具を制作している吉谷侑輝さんが招かれ、三宝の作り方を伝授しました。
参加者の前には事前にスリットを入れた檜(ひのき)の木材が用意され、早速挽曲げの技術を体感です。
しなやかに曲がる木材を目の前に受け継がれてきた伝統の技を噛みしめている様子でした。
このワークショップは時代とともに需要が減った三宝を後世に受け継ごうと、伝統技術を現代の暮らしに取り入れる活動をしている倉敷市の花結木が初めて開きました。
“神具から新具へ”を合言葉に花結木と吉谷木工所は挽曲げの技術を取り入れたコラボ商品「八宝箱」を制作しています。
また、きょう6月16日の和菓子の日にちなみ、倉敷美観地区をイメージした生菓子が用意されたほか、倉敷ガラスで抹茶を愉しみました。
花結木は、来年水引を制作するワークショップを開催する予定です。