倉敷中央病院は、救急救命士を対象にした、妊産婦や赤ちゃんの救急シミュレーション講習を行うためのクラウドファンディングを開始しました。
このクラウドファンディングは病院に到着する前に妊婦と赤ちゃんの容体が急変した時、最前線で対応する救急救命士が適切な処置を行えるように講習会を開くための費用を募るものです。
現場スタッフから意見を集める職員公募型のクラウドファンディングで、産婦人科医師から提案がありました。
プロジェクトリーダーを務める倉敷中央病院の清川晶産婦人科部長から事業の説明が行われました。
現在、全国的に分娩施設の減少が進み、岡山県内の分娩ができる自治体も限られていることから、倉敷中央病院では妊婦の救急搬送件数が増えています。
また、新生児の蘇生は、成人や子どもとは違い、専門的なスキルの習得が必要です。
救急救命士を対象に出産が始まった場合の対応や新生児の蘇生法などの講習を行うことで母子の安全確保を目指します。
クラウドファンディングの目標金額は350万円で、講師の派遣費用や、不足している資機材の購入に充てられます。
クラウドファンディングの期間は9月30日までです。
講習は来年(2025年)1月に1回目の開催を予定しています。
年2回の開催を目指していて、まずは岡山県西部地域の救急救命士を対象に実施し、範囲を広げていきたいとしています。