総社市秦地区の住民でつくる秦歴史遺産保存協議会の総会が開かれ、現在調査が進められている一丁𡉕15号墳の概要が説明されました。
秦歴史遺産保存協議会は秦地区に多く残る遺跡や歴史を研究しようと、平成24年4月に設立されました。総会では板野忠司会長が「これまでの活動により秦の古くからの文化に注目が集まっている。引き続き秦の歴史遺産を全国へ発信していきたい」と今後の活動への更なる意欲を述べました。続いて総社市教育委員会文化課の高橋進一さんが、今年1月から行っている一丁𡉕古墳15号墳の調査状況について説明を行いました。高橋さんは、今回の調査で15号墳から竪穴式石室が見つかった他、木材を加工する「ヤリガンナ」と呼ばれる鉄器や、勾玉、ガラス玉などが出土したことを発表し、15号墳が当初考えられていた飛鳥時代よりもさらに古い、5世紀半ば頃の古墳と推測されることを説明しました。33の古墳群からなる一丁𡉕古墳群は平成22年に発見され、今年2月に1号から4号墳が岡山県の指定史跡に認定されました。総社市では今後も調査を続け、古墳群全体として県の認定を目指すということです。