総社市下原で被災した墨彩画家の枝松國明さんが自宅で作品展を開いています。90歳を超えた枝松さんを動かしたのは、復興への強い想いからでした。
墨彩画家・枝松國明さん、92歳。豪雨災害から1ヵ月後に、自身最後となる作品展を総社市下原の自宅で開くと決めました。
去年7月、豪雨により枝松さんの住む下原をアルミ工場の爆発と浸水被害が襲いました。枝松さんの自宅も大きな被害を受け、災害当時の様子をこう振り返ります。
国内外のさまざまな場所でスケッチをしてきた枝松さんですが、自宅に保管していたおよそ30点の作品が被害を受け、中には、修復を断念したものもあります。
災害から1ヵ月後の8月から被害を受けた作品の修復作業や部屋の片づけなどを毎日少しずつ行い、準備を進めてきました。
被害の傷跡を残した自宅の1階に25年間、描いてきた作品160点が所狭しと並びます。初日のこの日は、枝松さんの同級生も訪れ、真剣な表情で作品を眺めていました。
作品展は、総社市内や県外の風景など、部屋ごとにテーマを設けています。
昭和2年に生まれた枝松さんは、平成、令和と時代をまたぐなかで、変わりゆく日本の様々な姿を見てきました。そこには、枝松さんが感じる、復興への特別な想いがあります。
【インタビュー】・墨彩画家枝松國明さん
92歳の枝松さんは、「最後となるこの作品展で被災という現実と向き合いながらも前を向いて歩んできた姿を、多くの人に見て、感じてもらいたい」と話します。
【インタビュー】・墨彩画家枝松國明さん
92歳の枝松さんの集大成となる災害復興記念枝松國明墨彩画展は、来月(6月)16日まで開催しています。
終わり♯