倉敷市立自然史博物館の所蔵する昆虫化石の中に国内最大のシロアリの羽の化石が含まれていることが分かり20日に開かれた昆虫に関する体験プログラム「むしむし探検隊」の研究発表会で報告されました。
国内最大と確認されたシロアリの羽の化石は、岡山県境に近い鳥取県の辰巳峠にある約650万年から550万年前の地層から採集されたものです。化石は、シロアリの前羽で長さ28ミリ、幅10ミリ弱。現存するヤマトシロアリの羽と比べると4倍の大きさがあります。この化石を昆虫化石に詳しい研究家横浜市の田中敏明さんと自然史博物館の昆虫担当学芸員の奥島雄一さんが共同研究したところ、オオシロアリ科のギアテルメス・ナガノエンシスと判定し、20日に開かれた昆虫に関する研究発表会で報告されました。
【インタビュー】倉敷市立自然史博物館。奥島雄一学芸員
なお、化石を寄贈したのは、自然史博物館友の会の会員で倉敷市児島の谷本隆さんです。1980年ごろ趣味で採集した化石の一部だそうで、2010年に自然史博物館に寄贈しました。
【インタビュー】倉敷市立自然史博物館友の会・谷本隆さん
国内最大のシロアリの化石は倉敷市立自然史博物館2階展示室で公開されています。
倉敷市立自然史博物館国内最大のシロアリの羽の化石
取材日 2017年3月20日(月)
倉敷市立自然史博物館(倉敷市中央)