高梁川水系の氾濫被害を最小限に抑えようと、流域の自治体などが集まって対策を共有する会議が開かれました。
出水期を前に開かれた今年度の会議には、流域の市長・町長、それに国と県の関係者が参加しました。
事務局の岡山河川事務所からは、高梁川と小田川の合流点を4.6km下流に付け替える工事が去年3月に完成したことで、大雨の時に水位が下がったことが報告されました。
去年11月上旬、台風21号の影響により、県内で最大150mmの雨が降りました。
合流点付け替え前に同じ量の雨が降った場合と比較すると、旧小田川合流点付近では、高梁川で0.8m、小田川で4.6m水位が低くなったと推定しています。
また、2024年度に行った流域全体で水害対策を行う「流域治水」や、ダムの洪水調節、自治体の減災対策などが報告されました。
倉敷市は、去年8月から職員が最大100人体制で、災害の時に自力で逃げられない避難行動要支援者への戸別訪問を始め、どこへ、誰と一緒に避難するかをあらかじめ決めておく個別避難計画の作成を支援していることを紹介ました。
総社市は、4月に供用開始した市役所の新しい庁舎を紹介しました。
災害時の対策活動拠点としての機能を強化していて、市民を守る大きな役割を持たせることを強調しました。
このほか、岡山県や浅口市、高梁市の取り組みも紹介されました。
減災対策について話し合う協議会は、高梁川水系で大規模な氾濫が起こった時、国や県、市や町での取り組みを共有しようと2016年に設置され、定期的に会議を開いています。




