倉敷で栄えた繊維産業の歴史を学び働くことについて考えるバスツアーが行われました。
バスツアーには高梁川流域圏域の小学生と保護者46人が参加しました。
初めに訪れた倉敷アイビースクエアでは倉紡記念館で紡績工場の歴史を学びました。
創業した当時、紡績業界では過酷な労働状況が一般的でしたが2代目社長の大原孫三郎が工場の敷地内に医療施設や教育施設を設け従業員の健康と幸福を重視した経営を実施しました。
ウエルカム観光ガイドによるフィールドワークでは倉敷川から紡績所まで資材を運搬するときに使っていた石畳が現在も残っていることなどが紹介されました。
外壁を覆うツタも労働環境を改善する工夫のひとつです。
ツタを工場の外壁に茂らせることで工場内の温度の上昇を抑える効果があります。
現在はアイビースクエアのシンボルになり、名前の由来にもなっています。
たくさん勉強したあとはお待ちかねのランチ。
鷲羽山レストハウスで岡山名物のデミカツを味わいました。
なかには初めてデミカツを食べたという子どももいて、豚カツとデミグラスソースの組み合わせに舌鼓を打っていました。
菅公学生服株式会社倉敷工場では制服のスカートの製造工程を見学しました。
無地の生地は機械で型紙通りに切り取ることができますが、柄がある生地は機械で模様を均一に合わせて裁断することが難しく、倉敷工場では手作業で切っています。
布の両端から息を合わせて真っすぐはさみを入れる作業を黙々と繰り返します。
パーツが出来上がったあとはミシンでの裁縫や刺繍などを見学しました。
ワークショップでは制服の生地を使ったコサージュ作りを体験しました。
色や柄が違う布を3種類選び切れ込みを入れて花びらに見えるように巻いていき完成です。
このバスツアーは倉敷市が今回初めて開催したもので、今後も子どもたちに地元の産業を知ってもらい働くことについて考える催しを開いていくということです。




