倉敷市にある国指定の史跡・楯築遺跡の今後の調査について、先月27日(水)、専門家による発掘調査委員会が組織され1回目の会議が開かれました。
倉敷市矢部にある楯築遺跡は弥生時代最大級の墳丘墓で、吉備文化の発展の中心的存在とされています。
1976年から岡山大学が中心となり行った調査では、朱の敷き詰められた棺や土器などが見つかっており全国的に見ても大きな権力の持ち主が埋葬されていたと考えられています。
このことから、現存する円丘部分が1982年に国の重要文化財に指定されています。
円丘の南西と北東には長方形の突出部があったとみられていて、これを含めると推定全長は83メートルです。
このうち、南西の突出部には住宅開発に伴い遺跡の価値がわかる前の1972年に給水塔が設置されていましたが、ことしの2月に撤去されさらなる発掘調査へ準備が進められています。
先月27日、専門家6人で構成される発掘調査委員会の初の会議が行われ、委員長には、倉敷市文化財保護審議会の会長を務める尾崎聡さんが選ばれました。
計画では、給水塔のあった南西突出部を約2年3カ月間で発掘調査していくということです。
今年度は約100平方メートルの発掘調査を行い成果を見ながら来年度以降につなげていく方針です。




