総社市は認知症になっても安心して暮らせるまちをめざして住民に向けたイベントを開きました。
このイベントは認知症で困っている人を地域で助け合う活動を広めようと企画されました。
総社市では5年前から毎年、住民向けに声かけ訓練を実施して認知症への理解を深めています。
今年は新型コロナの感染防止のため展示形式にして、認知症の人を見かけたときにどのように声をかけたらよいかを考えるブースが設けられました。
警察庁によると認知症による行方不明者は去年1年で1万7,479人にのぼり、7年連続で増加しています。
参加した人は、驚かせたり急がせたりしないことが声かけの基本だと説明を受けると、言葉を考えてふせんに書いていきました。
厚生労働省では高齢者人口のおよそ15%が認知症にあたるとしています。
しかし、総社市では、1万9,553人の高齢者のうち認知症と考えられている人は2,162人と、(今年3月末現在)15%を下回っている状況です。
市は、こうした見えていない認知症の人を地域で助け合うためにも行方不明となった高齢者の情報提供を呼び掛けるシステムSOSメールを導入しています。
早期に発見することで進行を遅らせることができる認知症。
他人事捉えず地域で支え合おうと早速、登録する参加者の姿もありました。
また、認知症になった場合も事前に身元を登録していると、発見が早くなり、事故を起こした場合におりる保険に無料で加入できます。
総社市では認知症サポーターを養成する講座を開いていて、これまでに延べ8,341人が受講しています。
来月(12月)17日には若年性認知症である丹野智文さんを招いた講演会が総社市民会館で開かれる予定です。
このほかにも市内11カ所に認知症について話し合う認知症カフェを設けています。
認知症のことを自分事として捉える機会にしてみてはいかがでしょうか。