今年の夏で終戦から76年、戦争経験者の高齢化が進んでいます。
戦争の悲惨さを若い世代が伝えていこうと、広島県の高校生が描いた「原爆の絵」の展示が倉敷市役所で開かれています。
崩れてきた塀の下敷きになり、助けを求めて少年の脚を掴む女性。
この絵のタイトルは、「忘れられない~あの目」。
掴まれた手を振り払ってしまったという被爆者の体験談をもとに描かれています。
会場には、30点の戦争の悲惨さを描いた作品が展示されています。
この作品は、若い世代に原爆被害を伝えてもらおうと、広島平和記念資料館と広島市立基町高校の生徒たちが共同で制作しています。
戦争体験のない現代の高校生が、広島に投下された原爆の被爆体験者から当時の状況や体験談を聞き、何度も打ち合わせをしながらおよそ1年かけて描いています。
そして多くの人に平和について考えてもらおうと広島平和記念資料館は、全国に作品の複製画を貸し出しています。
倉敷市では新日本婦人の会の倉敷支部と水島支部が原爆の絵の展示会を行っていて、今年で2回目の展示となります。
どの作品も、思わず目を覆いたくなるような戦争による悲惨さを伝えています。
『「原爆の絵」展2021in倉敷』は、今月12日(水)まで倉敷市役所展示ホールで開かれています。