任期満了に伴い10月に行われる玉野市長選挙に、現職の黒田晋市長が立候補しないことを表明しました。
きょうからはじまった6月定例玉野市議会の一般質問で、川﨑美都議員から進退について問われ、黒田晋市長が次のように答えました。
「私はこの秋行われる市長選挙に出馬いたしません。新しい方に玉野市の新しいかじ取りを担っていただくことがいいタイミング」
次の選挙に出ない理由として、黒田市長が自ら提案した「多選自粛条例案」が背景にあります。
組織経営の硬直化など市の行政運営に弊害があるとして、議会に提案されましたが、否決されました。
それでも黒田市長は、3期12年を節目に次の世代にバトンタッチしたい考えでした。
しかし、後継候補が見つからず、政財界から立候補の要請を受けたこともあり、2017年4期目に挑戦しました。
「多くの人から発言を覆した、約束を守らなかったと言われることを、4年間背中に背負って、責任の重さも感じながら負いながら最後の任期をやっているところ」
もう一つが、市の課題に一定程度めどがついたことです。
黒田市長就任直後は、市の貯金にあたる基金残高が底をつくなど、財政問題が大きな課題でした。
「場合によっては痛みを伴う改革もさせていただいた中で、50億はいかないですけどそれぐらいまで基金残高になった」
黒田市長は、玉野市出身の57歳です。
衆議院議員の秘書から玉野市議に転身。
2005年の市長選で現職を破って初当選し、現在4期目です。
黒田市長は会見で、後継候補は直接擁立しないものの、現在の市政運営を継承してくれる立候補者を支援したい考えを示しました。
また黒田市長は任期満了まで引き続き、新型コロナウイルスワクチン接種の早期実施に全力で取り組むほか、まだ解決していない市民会館の建て替え問題にも、選択肢を掲げられるよう努力する考えを示しました。
任期満了に伴う玉野市長選挙は、10月10日に告示、17日に投票、即日開票されます。
これまでに、玉野市出身で前の岡山県立大学副理事長の柴田義朗さんが立候補を表明しています。