台風9号はきょう9日の明け方にかけて九州から中国地方を縦断し、朝には岡山県に最も接近しました。
県内は午前中強い風に見舞われ、交通への影響が出たほか、沿岸部で停電が相次ぎました。
台風9号は午前5時ごろ、広島県呉市に再び上陸し、午前9時ごろ岡山県内で温帯低気圧に変わりました。
ただ、台風が近づくにつれ中心気圧が下がったため、岡山県内では朝から風が強くなりました。
最大瞬間風速は、倉敷市で8月の観測史上最大となる20・2mを記録。
玉野市では午前1時11分に最大瞬間風速21・6mを観測しました。
波しぶきを浴びて動けなくなる車もあるなど、2m前後の高い波による影響が出ました。
このため、国道430号の倉敷市児島田の口と玉野市渋川の間で午前11時ごろから通行止めになりました。
高速道路は、瀬戸大橋の児島インターと坂出インターの間で午前9時から通行止め。
JR瀬戸大橋線は、特急と快速列車が午前9時ごろから夕方にかけて、児島駅と四国との間で運転を見合わせました。
宇野港を発着するフェリーは、直島を結ぶ便が午前9時ごろから午後2時ごろまで、強い風のため欠航。
直島に向かう利用客に影響が出ました。
台風による被害の情報です。
午前9時ごろ、倉敷市児島塩生の岸壁で、タグボートの男性船長(37)が海に転落したと118番通報がありました。
水島海上保安部によると、強い風の影響を避けるため乗組員2人とともに作業をしていたということです。男性船長は病院で
死亡が確認されました。
このほか消防によると、倉敷市で風にあおられて転倒し、けがをした人が1人いたほか、倉敷市と玉野市で、木が倒れたりベランダの屋根が壊れたりするなどの被害が確認されています。
また、台風の影響で、停電が相次ぎました。
中国電力によると、倉敷市内では児島地区を中心に、9日正午までに延べ1900戸以上が停電しました。
また、総社市では中尾、原地区で50戸、玉野市では田井地区の一部で停電しました。