倉敷美観地区に現存する町家で最も古いとされる国指定重要文化財井上家住宅が、10年かけて行った保存修理工事を終え、先週末に初めて公開されました。
築300年で老朽化が激しかった井上家住宅は、2012年から主屋をはじめ3棟と土塀の保存修理工事を行っていて、今年の秋にすべて完了しました。
一般公開は、体験イベント「備中no町家deクラス」のプログラムとして、5日・6日の2日間で事前に予約した80人に限定して特別に開催したものです。
建築から110年ほど後の天保年間、1830年から1844年ごろの姿に復元された井上家住宅。
江戸時代に商売で使われたとされる蔀戸や、詩人・藤井竹外揮毫の襖、5つの竈を備えた台所など、倉敷村の役人・地主だった井上家の贅を尽くした豪邸らしい造りが堪能できます。
参加者は解説を聞きながら、復元された井上家住宅の姿を熱心に見学していました。
井上家住宅は、来年春からの一般公開再開に向け準備を進めています。