KCTコミちゃん（倉敷ケーブルテレビ）

東京のベンチャー企業が玉野市で大型蓄電池組立工場の建設を計画しています。
きょう（１９日）地元企業や住民に向けた説明会が開かれ新たな産業に向けた事業の内容や展望について話しました。

会場には、玉野市内の産業関係者や住民などおよそ２５０人が集まりました。
説明会を開いた東京のベンチャー企業パワーエックスは、玉野で蓄電池の製造を行い、蓄電池の販売やＥＶ充電サービスの展開、海上の風力発電所でつくった電気を運ぶ船の開発などを目指しています。
これらの事業の根幹となる蓄電池の組立工場が、大型船が入港でき、造船業に関連したものづくり技術があることなどから玉野市に作られることが決まりました。
工場は玉野市田井の石膏ボード工場があった場所で建設が進められていて、設計は世界的な建築家・妹島和世さんが担います。
雲のような形の屋根が特徴で、一般向けの工場見学を予定していることから、観光振興にも繋がる見込みです。
玉野工場での雇用は、将来的に１００人以上の見込みで、蓄電池の組立に必要な部品は６５パーセントを地元中心に調達する予定です。
また、工場では電池の小さな単位を買い付けてきて組立を行うため、大気汚染の心配もほとんどないとされています。
説明会に参加した商工関係者や住民から、産業、観光分野などで多くの期待の声がありました。

蓄電池組立工場の工事と設備の導入は２０２３年中に完了する予定で、テスト生産の後、２０２４年春から本格的な生産へ移っていきます。

また、玉野市はパワーエックスと持続可能なまちづくりを目指す包括連携協定を結びました。
工場を活用したアート・産業観光事業の計画や雇用の創出、地元での部品調達の推進、蓄電機能を活かした防災まちづくりのほか、脱炭素社会に向けた取り組みにも力を入れていきます。

玉野市とパワーエックスは、協議を重ね、様々な事業の実現を目指します。