児童生徒の減少が続く玉野市の小中学校について、教育委員会は5年後の2029年度までに、小学校を今の14校から6校に、中学校を7校から3校に集約・統合する案を公表しました。議会や市民の
意見を聞きながら、今年度末までに計画を固める方針です。
きょう(26日)開かれた玉野市議会総務文教委員会で公表されたものです。
去年12月に出された学校適正規模・適正配置検討委員会の答申に基づき、教育委員会が素案をまとめました。
小学校は14校から6校に再編します。
来年度、鉾立小を胸上小に集約するのを皮切りに、3年後の2027年度には、山田、後閑、胸上の3校が一つになります。
その翌年2028年度には、八浜と大崎の2校を統合。
さらに2029年度には、築港と宇野を一つにします。
同じ年に玉、玉原、日比、二日比の4校を統合します。
田井、荘内の2校はそのままです。
小学校の再編は、現在一部の学校にある複式学級をすべて解消させるのが主な目的です。
中学校は、7校を3校に再編します。
3年後の2027年度に、宇野、玉、日比の3校を統合。
同じ年に、山田、東児の2校も一つにします。
また、2029年度には、荘内と八浜を統合する計画です。
中学校の再編は、1学年で3クラス以上にするのが主な目的ですが、山田と東児は統合しても、1学年2クラス以下となります。
統合による新しい学校は、市全体の学校の配置や、防災対策などを踏まえて場所を決めています。
また、学校名を変えることや、新しい校歌、校章、制服などを検討します。
学校再編により、およそ500人がスクールバスでの通学になると想定していますが、その費用は保護者の負担にしない方針です。
初めて示された学校再編の素案について、委員からは、通学・防災面の配慮を評価する声や、部活動の活性化への期待などが寄せられた一方、地域への丁寧な説明や合意形成を求める意見も出されました。
玉野市の児童生徒数は、1982年度をピークにおよそ40年で3分の1以下になり、さらにこの先10年で1000人以上減る見通しです。
(1982年度=1万1575人2024年度=3345人2034年度=2268人※推計)小中学校の再編をめぐっては、2022年度から1年半かけて有識者などで作る検討委員会が審議し、小学校は1学年2学級以上、中学校は1学年3学級以上が望ましいとする答申を出していました。
教育委員会では、10月から地域説明会をあわせて8回開き、住民の意見を聞きます。
そのうえで、修正した計画を議会に示し、パブリックコメントを経て来年3月までに計画を固めます。
そして、2025年度から速やかに統合・再編に向けた準備委員会を設置するという流れです。