県内唯一の夜間定時制工業高校・倉敷市立工業高校の同窓会などは、現在の場所での学校存続を求め、倉敷市教育委員会と市議会に要望書と署名を提出しました。
倉敷市役所には、倉敷市立工業高校同窓会の古賀勝会長と後援会の大野治会長が訪れ、倉敷市教育委員会の仁科康教育長と倉敷市議会の荒木竜二議長に要望書と署名を渡しました。
署名は、卒業生や教員をはじめとした関係者など2032人から集まったものです。
要望書は、倉敷市教育委員会が2022年度に公表した市立高校の整備基本計画などを受け提出されました。
整備計画には、定時制高校の生徒数が減少していることから、社会的ニーズや志願状況を踏まえ適正化を検討することなどが盛り込まれています。
倉敷市立工業高校は、1949年に県立倉敷工業高校の定時制課程として設置されました。
機械科と電気科が設けられ昨年度までに2300人以上が卒業。
現在は県内唯一の夜間定時制工業高校として定員480人に対して70人が通っています。
現在、企業に勤めながら通う生徒はいないものの、古賀同窓会長などは、アルバイトをしながら専門的な知識を養える点や少人数のため不登校経験者の窓口にもなっていることなどニーズを主張しました。
また、設備の老朽化が進む中でも隣接する岡山県立倉敷工業高校の実習室を活用できることから、生徒の教育環境の確保のため現在の場所での存続を求めました。
なお、倉敷市議会では、すべての議員に提出された要望書を共有するということです。