倉敷市消防局が水源から1キロメートル先に放水する長距離送水消防訓練を県内で初めて実施しました。
訓練は倉敷、水島、児島、玉島の4つの消防署の署員が参加して合同で行いました。
訓練に使われるのは、石油コンビナートの屋外火災などに対応する「ドラゴンハイパーコマンドユニット」という車両です。
毎分4トンを送水できるポンプ車と1キロ余り先までホースを延長することができる車両のことで現在、全国の12カ所に配備されています。
今回の訓練ではおよそ40トンの水を送水します。
消防署員は車両を走らせながら積載しているホースを1キロの長さまで延長していきます。
訓練開始からおよそ20分…。
ホースの放水ノズルから消火栓と同じ圧力で勢いよく放水されました。
今回初めて実施した長さ1キロの長距離送水消防訓練は平成28年に新潟県糸魚川市で発生した大規模火災を教訓に大地震による同時多発火災などを想定して行われました。
倉敷美観地区の木造住宅の密集地などで火災が発生した場合にも今回の訓練が役立ちます。
倉敷市消防局では、今後も定期的に長距離の送水消防訓練を行っていくとしていて、ホースの限界の長さである1.8キロメートル先まで行うことを目指しています。