玉野市の三井E&S造船が、きょう(10月1日)から三菱重工グループの新会社「三菱重工マリタイムシステムズ」として再出発を切りました。
自衛隊向けの艦船や官公庁向けの船を中心に製造します。
午前8時から、真新しい作業着を身に着けた従業員400人が出席して発足式が行われ、新会社の役員5人が紹介されました。
続いて、三菱重工マリタイムシステムズの調枝和則社長が、経営理念や会社の基本方針を説明し、決意を語りました。
三井E&S造船から艦船・官公庁船事業を譲り受けた三菱重工マリタイムシステムズは、三菱重工業が5億円出資して設立した完全子会社です。
玉野艦船工場の従業員は700人いましたが、このうち400人が新会社に移籍し、船の組み立てを行います。
残る300人は、同じ敷地内で操業する三井E&Sグループの三井造船特機エンジニアリングに移籍し、組み立て前の作業を担います。
三菱重工業出身の調枝新社長は、玉野艦船工場の高い技術力と三菱重工が手がける護衛艦製造との親和性もプラスに捉え、まずは売上高300億円規模の収益力アップを目標に掲げました。
また調枝社長は、事業譲渡による地元関係企業の不安について答えました。
なお、玉野艦船工場では、貨物船などの商船建造を今年夏までに終えています。