市長選を控えている玉野市の荘内中学校は選挙について考えるきっかけにしてもらおうとオンラインを活用した生徒会役員選挙を行いました。
「大切にしよう その一票」という標語と共に選挙日を知らせる貼り紙。
校舎の玄関にある下駄箱付近には本物の選挙さながらに立候補者の名前や意気込みが書かれたポスターがずらりと貼られています。
荘内中学校で会長などを選ぶ生徒会役員選挙が先月(9月)30日に行われました。
今回の生徒会選挙はこれまでの選挙とは少し違っています。
まず変わったのが、選挙演説です。
例年は全校生徒の前で行っていた演説ですが、今年は各教室と演説の会場をビデオ会議システムを使って繋いだオンラインでの選挙演説です。
立候補者とその推薦人の生徒たちはオンラインだからこそ手軽にできるパワーポイントを使った演説で取り組みたいことや公約を効果的に訴えていました。
そして投票も、もちろんオンラインで行います。生徒たちは
1人1台支給されているタブレットを使って候補者に投票していきます。
票は担当の先生のパソコンに集まるようになっていて、紙での投票のおよそ3分の1の時間で集計が完了しました。
時代の変化に合わせた効率的な選挙で新たな生徒会役員7人が決定です。
さらに、この役員選挙ではオンラインで繋ぐ範囲は中学校の中だけではありません。
荘内中での演説の様子は近くにある荘内小学校の6年生の教室にも中継されおよそ100人の児童が投票を行いました。
自分たちが入学した時の役員を自分たちで選ぶことで少しでも親しみを持ってもらうこと、そしてより早い時期から選挙に関心を持ってもらうことが狙いです。
今回の選挙にこういった新たな取り組みを提案したのが荘内中学校の生徒でつくる選挙管理委員会です。
選管では、タブレットに選挙活動専用のチャットルームを作成し演説原稿の添削や連絡など選挙運営のほとんどをオンラインで進めてきました。
この他、選挙の仕組みの解説や公正な投票を呼びかける動画を作成し給食時間中に流すなど生徒たちにより参加してもらえるための活動をしてきました。
教育現場へのIT導入を進める荘内中学校。
オンラインを活用した新たな形の生徒会選挙をきっかけに若い世代の選挙への参加を呼びかけていきたい考えです。
荘内中学校では、今回のオンライン選挙をきっかけに本物の選挙について考える機会を設けていきたいとしています。