早島町で週2日だけオープンするわずか5畳の古本屋があります。
店主のユニークな言葉選びが新しい本との出会いを生み出してくれる、そんな少し変わった本屋さんをご紹介します。
「なが~い人名なが~い会話なが~い小説、しかもこれで半分!?」「世界文学のエベレスト、高山病に気を付けて」。
ロシアを代表する文豪ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟(上)」にはボリュームと難しさを伝えながら世界最高峰であることを表すこんな帯が付けられています。
こちらのカフカの「変身」には「息子が毒虫になったというどこの家でも起こりえるホームドラマ」と現代社会を風刺するなど思わず手に取りたくなる言葉が添えられています。
わずか5畳のお店には小説や漫画、新書などさまざまなジャンルの本が20冊ほど置かれています。
今年7月、早島町の生活介護事業所「ぬかつくるとこ」にオープンした古本屋「戸田書院」。
店主の戸田雅夫さん(63)は生まれながらに脳性まひがあり、週2日こちらに通所する利用者です。
読書や言葉遊びが好きな戸田さんは倉敷市で祖父が営んでいた古本屋「戸田書院」の名を受け継ぎ、オリジナリティ溢れる言葉で本の魅力を伝えています。
また、本だけでなく「とだみくじ」という変わったおみくじを引くこともできます。
戸田さんのユーモアたっぷりの一行詩がすべて手書きで短冊に記されています。
戸田書院は毎週木曜と金曜の午前10時から午後3時まで営業しています。