木版画家・棟方志功にゆかりの深い自治体が集う「棟方志功サミット」が倉敷市では初めて開かれ、文化芸術を生かしたまちづくりについて話し合われました。
世界的木版画家・棟方志功は、支援者である大原總一郎・当時の大原美術館理事長との交友と創作活動を続け、倉敷市内には、多くの作品が残っています。
サミットには、倉敷市のほか、出身地の青森市と上京後拠点にした東京都中野区、戦争中疎開した富山県南砺市、晩年を過ごした東京都杉並区が参加しました。
サミットは2016年に青森市で始まり今回が5回目で倉敷市では初めての開催です。
初めに大原美術館の大原謙一郎・名誉館長と棟方志功研究家の石井頼子さんがトークセッションを行い、倉敷市内にある作品を中心に作品にまつわるエピソードや見解を語りました。
続いて2人のほか壇上には、伊東香織・倉敷市長など5つの自治体の代表が加わり「文化芸術を生かしたまちづくり」をテーマにパネルディスカッションが行われました。
青森市の小野寺晃彦市長は、小学校での版画制作授業、南砺市の田中幹夫市長は志功の命日に行われる祭りや版画年賀状公募展など、それぞれの地域で行われる志功にちなんだ活動を紹介。
倉敷市は、これまでのまちの歩みを話し、今後も連携しながら芸術資源を生かした観光振興や地域活性化などを取り組む共同宣言を行い、採択されました。
次回のサミットは、来年青森市で開催する予定です。