倉敷中央高校 看護専攻科の1年生が授業の学びの集大成として社会問題を論題としたディベートに挑戦しました。
ディベートには看護師の国家試験を来年に控える看護専攻科の1年生35人が参加しました。
ディベートでは、生徒たちが自ら選んだ3つの論題について肯定側、否定側に分かれ討論し3人の先生による採点で勝者を決定します。
論題には、「高齢者の運転免許返納を義務化するべき」や「不妊治療を無償化する」などの社会問題が選ばれこの日のため、準備してきた資料を基に議論を繰り広げました。
こちらのグループの論題は「日本は積極的安楽死を法的に認めるべきである」というもの。
ディベートでは、積極的安楽死を「治療を行っても助かる見込みのない病人を本人の希望に従って苦痛の少ない方法で人為的に死なせること」と定義し、これを法的に認めるかどうかを議論しました。
肯定側は現在、積極的安楽死が認められている海外で最後を迎える人がいると説明した後患者の選択肢として認めるべきと主張しました。
一方、否定側は医師や残される家族の精神的負担などについて話した後、看護師を志す立場として意見を述べました。
議論は、否定側の勝利で終わりましたが採点をした先生からは「患者やその家族現場で働く人の声を裏付けとしてもっと取り入れればよかった」と講評がありました。
倉敷中央高校の看護専攻科では看護師になった時に求められる論理的な思考や正確な情報伝達などについて学ぶ「論理学」という授業が行われています。
そしてこれまでの学びの集大成として去年からこのディベートが開催されています。
倉敷中央高校看護専攻科では来年以降もこのディベートを開催していく方針です。