倉敷市児島を拠点に活動した故・伊川巌さんと生前に親交があった画家たちの作品展が、児島市民交流センターで始まりました。
会場には、伊川さんと生前に親交があった2人の作品36点が並びました。
伊川巌さんは、児島地区の中学校などで美術教諭として働く傍ら、画家として児島赤崎にアトリエを構え戦争などをテーマにした作品を手掛けてきました。
今回は、蝕むという字の「蝕」シリーズを中心に展示しています。
戦争や災害、公害など人々の生活を蝕む様々なものへの抗議を表現しました。
大畠出身の山本悟さんは、小学4年生の頃からの伊川さんの弟子です。
ロシアのウクライナ侵攻を受け、去年から制作し始めた「ウクライナの月」は、破壊された建物と対照的な美しい月を描き、平和を願う気持ちを込めました。
また、30年以上旧・児島高校の教諭を務めた武田昭一さんは、絵画を通じて平和を訴える伊川さんの思いに賛同し、活動を共にした仲間の1人です。
こちらの作品は、葉が親木を離れる様子に、戦場となった町を離れた人々が故郷を懐かしむ気持ちを重ねて表現しました。
そのほか、特別展示として伊川さんと交流のあった画家の作品も並んでいます。
「伊川巌仲間3人展」は、今月21日(日)まで児島市民交流センターで開かれています。