宇宙開発と産業の未来をテーマにした講演会が岡山市で開かれ、宇宙飛行士の若田光一さんが、これまでの経験と将来の宇宙ビジネスについて語りました。
会場の関西高校に宇宙飛行士の若田光一さんが登場すると、参加した約400人から拍手で迎えられました。
講演会は、一般社団法人MASCが、地方における航空・宇宙ビジネスの活性化を目指そうと企画したものです。
若田さんは、1996年から2023年までに日本の飛行士で最多となる5回の宇宙飛行を行い、日本人で初めてISS=国際宇宙ステーションの船長に就きました。
そして去年、JAXA=宇宙航空研究開発機構を退職し、民間企業の宇宙飛行士として新たなスタートを切っています。
若田さんは、今後の宇宙産業について半導体や薬の製造などが重要なターゲットだと指摘。
さらに、スポーツや芸術分野にもユニークな環境を提供するとして、若田さんが行ったある実験を紹介しました。
若田さんの会社では、宇宙服の開発にも取り組んでいて、地方都市にも宇宙ビジネスへのチャンスがあると指摘しました。
講演会には、授業で航空宇宙分野を学んでいる関西高校の生徒も参加し、熱心に耳を傾けていました。
また、若田さんと宇宙旅客輸送推進協議会の稲谷芳文代表理事によるトークセッションもあり、参加者が宇宙ビジネスの可能性について理解を深めていました。