今年度から本格的な発掘調査が行われている総社市の作山古墳で市民などに向けた調査結果の説明会が行われました。
作山古墳は全国10位の規模を誇る全長282mの前方後円墳です。
総社市は、作山古墳の保存・活用に向けて詳細な規模や形状を明らかにするための発掘調査を今年9月から行っています。
調査開始後初めての現地説明会はきのう23日から行われていてきょう(24日)は総社市民をはじめ県内外からおよそ130人が参加しました。
説明会では、今年度3カ所で行われた発掘調査の結果が市民に公開されました。
今回の調査で明らかになったのが、作山古墳が県内でほかにはない形をしていることです。
これまでに行われた測量調査で前方西側にある祭祀を行う壇状の施設・「造出」の近くにもう一つ造出と同じような形をした突出部があることがわかっていましたがそれが何の施設なのか判明していませんでした。
しかし、発掘調査により祭祀で使用される形象埴輪の破片や須恵器が掘り出されたことからこの突出部が造出であることがわかりました。
造出は前方後円墳のくびれ部の両側に一つずつあることが多く片側に2カ所存在する古墳は全国的に見ても珍しいそうです。
このほか、前方中央部分の斜面を堀り出す調査では、墳丘斜面に並べられる葺石などからどのように古墳が作られたかが判明しました。
訪れた人は総社市の職員から調査結果の報告を聞きながら出土品などを間近で見学し、吉備地域の知られざる歴史に感嘆している様子でした。
作山古墳の発掘調査説明会は27日(木)まで開かれています。




