玉野市議会は臨時会を開き、玉野市宇野の商業施設「メルカ」の一部床を無償で譲り受け、図書館・中央公民館を移転するための関係議案を賛成多数で可決しました。ただ、市民への説明が十分でないことに懸念の声が相次ぎ、今後の課題が浮き彫りになっています。
午前10時から会議が開かれ、執行部が2議案を上程、提案理由を説明しました。ひとつは、商業施設メルカの2階およそ4500㎡を、市が無償で譲り受けることです。それに関連して、市立図書館・中央公民館をメルカに移転、あわせて文化センターを廃止するための条例改正案も提案されました。4人が2時間にわたって質疑した後、公共施設再編整備特別委員会が開かれました。地元商店会がおおむね反対の姿勢を見せている点、文化センター廃止による自治会の活動拠点が確保されていないことなどが明らかになり、批判が相次ぎました。また、本会議の討論でも、市民への説明が不十分として、賛成反対それぞれの立場から、懸念を示す声があがりました。結局、2つの議案ともに賛成多数で可決されましたが、多くの課題を残しました。玉野市は今後、目指すべき図書館像を示した上で、指定管理者制度の導入を検討していく方針ですが、市民から理解が得られるのか、不透明な状況です。