玉野市の渋川マリン水族館で国の絶滅危惧Ⅱ類に指定されているスナメリの標本がおよそ30年ぶりに展示されています。
スナメリはクジラ目ネズミイルカ科に属し、イルカの中で最も小さい種類とされています。
渋川マリン水族館に展示されているスナメリは昭和40年前後に捕獲された生後1年以内のもので体長は85センチ。
白い体に、丸い頭、ほかのイルカに比べ背びれが立っていないのが特徴です。
砂の中に隠れた小魚や甲殻類といった獲物を口を使って探す様子が砂を舐めているように見えることからスナメリと呼ばれています。
密漁や水質汚染により個体数が減少していて、近年の調査で瀬戸内海に3000頭いたことが確認されていますが、現在はさらに少なくなっていることが推測されます。
スナメリが多く生息する瀬戸内の人たちにスナメリについてよく知ってもらおうとおよそ30年ぶりに展示されました。
県内では渋川マリン水族館でしか見ることのできないスナメリの標本は今後もしばらく展示されています。