新型コロナウイルスの影響を受けた企業が新分野に挑戦です。
総社市の自動車部品製造会社が技術を生かしパーテーションを製作しています。
総社市井尻野に本社を構える三乗工業です。
主に自動車の内装部品を製造していて走行中の騒音を遮断する天井シートやドアの内張りなどの内装トリム部品では県内トップシェアを誇ります。
しかし、新型コロナの影響で主な取引先の三菱自動車水島工場の一時操業停止などを受け4,5月の売り上げは80パーセント落ち込みました。
三乗工業では内装部品以外にも防音材の加工技術を生かした製品をつくっています。
この技術をコロナ禍で役立てられないかと考えていたところ、総社市の新分野チャレンジ事業者応援補助金の募集があり去年9月から飛沫感染防止用のテーブルパーテーションの制作・販売を始めました。
パーテーションの上部にはパネルを付け前や左右だけでなく上に舞う飛沫をブロックします。
さらに会社得意の加工技術を生かしているのが高い防音効果です。
パネルの断面をよく見ると2層になっていて、外側の濃いグレーは騒音を遮断する素材、内側の薄いグレーはキーボードの音などを吸音する素材を使っています。
防音効果により集中して作業ができるようです。
ミノル・テーブル・パーテーションはインターネットで販売していて一枚税込み9900円です。
これまでおよそ50個売れていて今後更なる普及を目指しています。
総社市では、新型コロナの影響により収入が減少した中小企業の新分野への取り組みに対し上限30万円を補助しています。
酒造メーカーのヨイキゲンでは高濃度の消毒用アルコールを製造し販売するなど、これまで34の企業が活用しています。