倉敷美観地区に歴史ある建物を改修した宿があす22日にオープンします。3棟の建物をそれぞれ一棟貸し。
倉敷の街並みも楽しめる趣向を凝らした宿泊施設です。
倉敷美観地区の本町通りに面した「土屋邸」です。
もとは街の診療所「土屋内科医院」でしたが、10ヵ月かけて診療所の建物と母屋、蔵の3棟を客室に改修しました。
手がけたのは、同じ美観地区で林源十郎商店の再生など中心市街地活性化に携わった辻信行さんです。
3棟それぞれを一棟貸しするスタイルで、診療所だった建物は「本町通りの宿」と名付けました。
1階にはアイランドキッチン、2階には和室、そして寝室が備えられています。
格子戸を開けると、向かいにある国重要文化財井上家住宅をはじめ、本町通りを見渡せます。
リビングスペースもあり、ここからも倉敷の街並みが広がります。
明治時代に建てられた母屋(「倉敷路地の宿」)は、客室の総面積が97平方メートル。
最大で6人受け入れ可能です。
2階の和室からは、ソファーに座って倉敷の路地裏のたたずまいを眺められます。
そして、倉敷川沿い中橋のそばにある江戸時代に建てられた蔵もリノベーション。
隠れ家風の宿に生まれ変わりました。蔵の特徴を生かした寝室、
そしてヒノキ風呂からも倉敷河畔が望めます。
真備の竹や児島のデニムなど、家具や調度品、畳べりなどに地元倉敷のものをふんだんに使っています。
また、スギの板を編んだ網代を天井に施すなど、辻さんのアイデアがふんだんに盛り込まれています。
辻さんの無茶ぶりに応えたのが、古民家再生の実績もある地元倉敷の大工です。
料金は、2人一泊素泊まりで税込み2万8600円からです。
あす22日と23日に内覧会が開かれます。
(22日正午~午後4時23日午前10時から午後4時予約不要)
なお、蔵の一階には三宅商店が運営するカフェを来年春以降オープンする予定です。
ドリンクやスイーツをテイクアウト形式で提供し、土屋邸の中庭で飲食できるようにします。