倉敷市児島地区特産のデニムにまつわるアート作品の展覧会が、倉敷美観地区であすから始まります。
「デニムが紡ぐ多様な個性」をコンセプトにした展覧会・「SETO INLANDLINK」。
会場のひとつである倉敷物語館では、主に、デニムの廃材や廃棄予定の製品などを材料にしたアート作品が並びました。
児島のデニム加工会社と県内の学生がコラボした作品では、洗いやダメージなどのデニム加工技術を学んで生かした6点の作品が展示されました。
倉敷市立短期大学制作のこちらの作品は、デニムの廃材を和紙に再生し、トカゲのしっぽの再生と重ねています。
こちらは倉敷市中島の放課後デイサービスに通う児童8人と、アーティストの津野青嵐さんによる合同作品です。
「大切な人のためにつくる服」をテーマに、家族やペットなどに着てもらいたい服を製作し、空間全体を作品として表現しました。
赤色が目を惹くのは東京都生まれのアーティスト八木華さんによる「赤い襤褸」。
半纏をベースに、赤く染めたデニムや着物の端切れを手で縫い合わせました。
青色のイメージが強いデニムを赤色に染めることで晴れ着として新しい命を吹き込んでいます。
この展覧会は、倉敷市児島地区でデニム加工会社を営む畝尾賢一さんが、デニム産業の価値を上げ、次世代の担い手に興味を持ってもらおうと初めて企画しました。
児島虎次郎記念館、旅館くらしきも会場となっていて、児島虎次郎記念館には市場価値700万円相当のデニムジャケットなど、希少なヴィンテージ品やリプロダクト製品が展示されています。
「SETOINLANDLINK」は10月9日まで開かれています。