倉敷市歴史民俗資料館で展示されているグランドピアノの修復作業が完了しきょう(5日)、引き渡し式が行われました。
1915年に倉敷幼稚園の園舎として建てられた歴史ある建造物を移築復元して整備された倉敷市歴史民俗資料館。
倉敷幼稚園で長年愛されてきたグランドピアノが修復され資料館に戻ってきました。
きょう(5日)、ピアノの修復を依頼した倉敷幼稚園同窓会のメンバーや市の関係者、ピアノを修復した三木楽器と河合楽器製作所の関係者が出席し引き渡し式が行われました。
このグランドピアノは、1934年頃、現在の上皇陛下のご生誕記念として製作されたものです。
全体の塗装には漆、黒鍵には吸水性に優れた木材・黒檀が使用されるなど高級素材で仕上げられています。
24台しか製作されておらず、現存するのはこの1台のみとなっています。
1932年度の卒園生保護者が卒園記念として寄付を募り購入したもので1991年までのおよそ60年間倉敷幼稚園で使用されていました。
修復作業は今年7月から行われ、音程を調節するためのチューニングピンや玄の交換、劣化した部品を磨く作業などが行われました。
式では、倉敷市の生水哲男副市長から河合楽器製作所の河合健太郎社長と三木楽器の三木俊彦社長に感謝状が贈られました。
倉敷幼稚園の園児による記念演奏も行われ、式に参加した人たちは再び美しい音色を響かせるピアノの音に耳を傾けていました。
倉敷市は今後もグランドピアノのメンテナンスなどを適宜行いながら倉敷市歴史民俗資料館での展示を続けていく方針です。




