高梁川の河川整備事業に伴い行われている酒津遺跡の発掘調査現場で、これまでの成果を公開する現地説明会が行われました。
酒津遺跡は、倉敷市街地の北西部を流れる高梁川の中州にあります。今からちょうど70年前、 川底で多数の遺物が見つかったことをきっかけに発見されましたが、倉敷市街地を水害から守る河道整備事業の対象となり今後、掘削されます。これを受け、酒津遺跡では岡山県古代吉備文化センターによる発掘調査が2022年から行われています。これまでの発掘調査では石器が発見されたことで今から1万年以上前の縄文時代からこの地で人が暮らしていたことや直径10メートルほどの古墳が複数存在することそして、その後の鎌倉時代には古墳の上に住居を構え暮らしていたことなどが判明しました。
これらの調査の成果を知ってもらおうと開催された現地説明会では、調査に携わる職員の案内で遺跡内を巡っていきました。こちらは、およそ1300年前、奈良時代に掘られたと推測される幅7メートル、深さ2メートルの大きな溝。溝の中で見つかったものから当時、ここがどういった場所だったのかが見えてきます。
こちらは、今回初めて公開された弥生時代の竪穴住居。住居内に炭になった木材が残っていたことから焼失したこと赤く変色した土から屋根に土が使われたことなどが説明されました。
調査の結果は、古代吉備文化財センターが報告書にまとめ遺跡は、今後記録として後世に残っていきます。
現地説明会は年1回行われていて次回は2027年1月ごろを予定しています。




