「宇野のチヌ」を手がけた淀川テクニックさんをはじめとする現代アート作家5人による展覧会が、玉野市の旧消防庁舎を会場に開かれています。
作品の題材はすべて、瀬戸内海を漂った「海のごみ」です。
今回参加している作家5人が、海で拾ってきたロープでテープカットをして、開幕を祝いました。
「瀬戸内ゴミンナーレ」と題したこの展覧会。
作品の材料は、瀬戸内海を漂流していたり、海岸に捨てられていた「海のごみ」です。
ごみのアート作品といえば、2010年から宇野港に展示されている「宇野のチヌ」がおなじみですが、この作品を手がけた岡山県出身の現代アート作家淀川テクニックさんが国内の海ごみアーティストに声をかけ、初めて企画しました。
こちらは、京都府出身・出川晋さんの新作です。
タイトルは「ミズモシタタルイイゴミクズ」。
瀬戸内沿岸で拾い集めたごみを、幅4m、高さ3.6mのキャンバスに敷き詰めました。
そこに、水を与えることで艶っぽさを出し、ごみを少しでも良く見せる出川さんなりの表現です。
こちらは、徳島県出身吉田一郎さんの作品。
「うきうき」と名付けたこの巨大モニュメントは、釣りや漁業用のウキ、リール、シュノーケル、水中眼鏡などを組み合わせた独創的なアートです。
そして、淀川テクニックさんは、海岸に流れ着いた漁業用の浮きで、体長6mの「ねはん像」を作りました。
このほか、アーティスト以外の「海ごみ作品」も展示されています。
先日開かれたワークショップで、玉野市内外の大人から子どもまでおよそ40人が制作したものです。
海の漂流ゴミを材料にしたアートイベント「瀬戸内ゴミンナーレ」は、来月15日まで開かれています。
入場は無料で、平日は正午から、週末は午前10時から観覧できるそうです。