今月いっぱいで76年続いた歴史に幕を下ろす倉敷市の民芸窯「羽島窯」で最後の窯出し展が開かれています。
羽島窯の誕生は今から76年前の1946年。
酒津焼の職人でろくろの達人として知られた小河原虎吉が実業家の大原総一郎などの援助を受け倉敷市羽島に窯を開きました。
羽島焼は生活の中で使ってもらうことを念頭に作られていて簡素で落ち着いた雰囲気が特徴です。
虎吉が亡くなった後は三女の和子さんとその夫 勝康さん、そして四女の常美さんの三人が窯を引き継ぎ、羽島焼を守り続けていきました。
しかし、5年前に勝康さんがそして今年3月に和子さんが亡くなり後継者もいないことから常美さんは、今月いっぱいで76年続いた窯を閉じることを決めました。
これまでの感謝を込めた最後の窯出し展ではこれまで作ってきた700点に加え常美さんの新作200点あわせて900点が展示・販売されています。
また、虎吉の遺作なども展示し羽島窯の集大成となる展示会となっています。
会場には、窯の最後を惜しむ多くの人が訪れていました。
羽島窯最後となる窯出し展は今月30日まで羽島窯の展示場で開かれています。