倉敷市児島下の町の鴻八幡宮に所蔵されている木造の獅子一対が岡山県の重要文化財に指定されました。
口を大きく開けた阿形と、口を閉じた吽形2体の獅子です。
高さはおよそ60cmあり、ヒノキで造られています。
足の裏に建武三年(1336年)と墨で書かれていて、地元の仏師・慶尊が手掛けたとされています。
いまから52年前、昭和46年に倉敷市の文化財に指定されていました。
おととし(2021年)専門家による調査があり、角がないことから狛犬ではなく獅子であると判断。
鎌倉時代後期から南北朝時代初期にかけての形式であること、保存状態がよいことなどから、県の重要文化財に格上げされました。
指定は今月14日付けです。
県の重要文化財指定を受け、県の職員が鴻八幡宮を訪れ、指定書の交付が行われました。
神社の氏子代表が見守る中、河本貞紀宮司が指定書を受け取りました。
県重要文化財の指定にあわせ、鴻八幡宮で木造獅子が特別に公開されます。
4月1日から3日、午前9時から午後4時までです。
なお、鴻八幡宮の木造獅子のほか、倉敷市真備町箭田の西山遺跡から出土した特殊器台、真備町尾崎の熊野神社にある黒宮大塚墳墓群も、県の重要文化財に指定されました。
いずれも指定は今月14日付けです。